v.1.006w

このプログラムについて

このプログラムの実行には,Microsoft社のKinect v2センサが必要です。

発達障害児に身体の動きがぎこちない子どもたちが多いので,その認知機能評価や発達支援ができないか,また,高齢者施設のリハビリの時間に楽しみながら身体を動かして,しかも脳トレになるような課題ができないか…という現場ニーズを踏まえて開発した風船割りゲームプログラムです。


写真はイメージです…と書けと某学会事務局が言った…スーパーのチラシみたい…

下の動画のように,Kinectがカメラでとらえた映像の中に風船が現れるので,その風船にさわって割って遊ぶゲームとなっています。カメラの映像を左右反転させたり,風船に手の形が出るのでそれに勝つ手の形でないと割れないようにしたり(ノーマルじゃんけん),逆に負ける手でないと割れないようにしたり(後出しじゃんけん),いろいろな設定が可能になっています。単なる遊びとしてでなく,私のゼミでは,身体版「Stroop検査」として脳機能(前頭葉機能)の測定・評価・訓練に用いています(子どももお年寄りも楽しめるゲームでありながら,かなり有効な評価・訓練ツールとして使えます)。

このプログラムは,ゼミの卒論研究「ヒューマンセンシングを用いたボディイメージの評価」(峰知奈美・大和美紀,2016年度),「身体運動を用いた高齢者の認知機能の評価」(槇坂苑花,2017年度)で使用したものです。また,科学研究費助成事業(基盤研究(C),課題番号25380995「障害児者の認知機能評価と成長の可視化に関するアクションリサーチ」,課題番号16K04439「ヒューマンセンシングによる障害児の認知評価と発達支援に関する実践研究」,課題番号19K03389「センサ技術を活用した障害児の認知機能評価・発達支援プログラムの開発」)の補助を受けて開発,改良を続けてきています。


動作環境

[ハードウェア]

[OS]


使い方

条件設定ダイアログ

プログラムウィンドウ(地味ですみません。メッセージもSample Applicationのままになっている… ^^;)のメニューから,「Experiment」→「Start」を選ぶか,ウィンドウの中央あたりをクリックすると,下のような条件設定ダイアログが開きます。



条件を設定した後,[OK]ボタンを押すとゲームが始まります。なお,時間計測は最初の風船を割ったときに開始されるようにプログラムされています。

ゲーム中のキー


データファイルなど

BodyImage2.ini

条件設定ダイアログの内容を保持しているファイルです。削除すると設定がリセットされて初期設定に戻ります。

[参加者名]_[日付]_[時刻].csv

ゲームごとの記録データです。

[参加者名]_[日付]_[時刻]_B.csv(BodyのBがつく)

ゲーム中の身体座標の記録です。膨大なデータ量になるので,不要な場合は適宜削除してください。私の研究室では,このデータを分析することで,対象者の多動性や衝動抑制機能の評価を行ったり(反応側と反対側の手の不要な動きがどの程度見られるか,反転ミラー時には不要な動きがどのように変わるか,じゃんけんのときにそれぞれの手の形がどのように変化しているかなど),運動のぎこちなさの評価などに利用しています(手の運動軌跡が直線的か,それとも関節の固さがみられて円弧を描いているかなど)。

下の図は,Spine_base(腰:黒),Hand_l(左手:緑),Hand_r(右手:赤)の運動軌跡を分析した結果の一例です。

【定型発達】体幹が動かず,反応側の手のみが直線的にターゲットをとらえに移動している。


【PDD】無駄な動きは少ないが,肘関節が固く曲がっていないために手の運動軌跡が曲線になっている(小学生にはよく見られるパターンではあります)。


【ADHD】体幹や反応と逆側の手に無駄な動きが顕著にみられる。



制限事項等


その他


ダウンロード

 プログラムは,「BodyImage2_release2021」という名前のフォルダごとzip形式で圧縮されて1つのファイルになっています。ダウンロードした後に,必ずフォルダごとすべてのファイルを解凍して,それを途中に日本語フォルダ名を一切含まないディスク上の場所に置いてください。

風船割りゲームのダウンロード…BodyImage2_release2021.zip(37.5 MB)