v.1.001
このプログラムについて
このプログラムの実行には,Oculus社のPC用VRゴーグル(Oculus Rift S あるいは Oculus Rift CV1)が必要です。(Oculus Quest 2とOculus Linkでも動くのではないかと思うのですが,環境がないので動作検証をしていません。)
2020年度のゼミの卒論実験「バーチャルリアリティにおける自己感覚について」(稲田和紘・岡悠平・福島好)で使用した実験プログラムです。
私たちはVR空間の中で自分とは違う身体(アバター)をもって活動することができるようになりました。そのとき,私たちは自分の分身であるアバターを,どのくらい自由自在に扱うことができるのでしょうか。数年前からゼミで行っている身体性に関する研究のひとつで,結構おもしろい実験だったのですが,コロナ禍のために対面での学会開催がなかったために,学生たちは学外での発表を行うことができませんでした。そこで,プログラムだけでも実際に体験してもらえたらと思い,公開します。
本プログラムは,科学研究費助成事業(基盤研究(C),課題番号19K03389,「センサ技術を活用した障害児の認知機能評価・発達支援プログラムの開発」)の補助を受けています。
動作環境
[ハードウェア]
- Windows PC
- Oculus Rift S(あるいはOculus Rift CV1 + Oculus Touch,Oculus Quest 2 + Oculus Link/Air Link)
[OS]
使い方
プログラムの実行
- zipファイルには「BodyImageVR2020_release.zip」(通常版)と「BodyImageVR2020M_release.zip」(ミラー版)があります。デモンストレーション用に使うなら「ミラー版」がおすすめです。
- zipファイルをダウンロードした後,まず「右クリック」→「プロパティ」を選択して,「このファイルは他のコンピュータから取得したものです。…アクセスはブロックされる可能性があります。」という記述の横の「許可する」にチェックを入れて,ブロックを解除してください(これをしないと,実行時に「WindowsによってPCが保護されました…不明な発行元」というダイアログが出たり,異常に長い起動時間がかかることがあります)。
- その後,フォルダごと解凍して,その中の「BodyImageVR2020.exe」を実行してください。
- なお,Oculusソフトウェアの設定(「Settings」→「General」)で,「Unknown Sources」を「ON」にしておく必要があります。
プログラムの操作
- プログラムを起動したら,ゴーグルをつけて,ハンドコントローラーをもってください。ゴーグルとハンドコントローラーの位置に応じて,キズナアイさんの頭と手が動くようになっています。頭や手の位置がおかしいときは「左コントローラーのメニューボタン」を押すと位置が「リセット」されます。「中指のボタン」で手を握ると,テーブルの上の積み木をつかむことができます。
- 下の画面のように,大きな積み木(黄色)の上に中くらいの積み木(緑)を載せて,その上にさらに小さい積み木(赤)を載せると,次の試行に進むようにプログラムされています。最初の6試行は練習です。その後,視点を変えながら30試行(6方向×5試行),積み木を積むのにかかる時間を測定する実験となっています(現在の試行数はテーブルの上に表示されます)。
- なお,キズナアイさんと同じ視線方向のときのみ,視点位置はキズナアイさんの頭部になるようにプログラムしています。
- プログラム実行中に「M」キーを押すと,コントローラーとキズナアイさんの左右の手の対応が入れ替わります。視点の方向によって,脳が自動的に左右の対応づけを切り替えているのが体験できます。
- プログラムを終了するには,好きなときに[ESC]キーを押してください。
データファイルなど
このプログラムでは,「data」フォルダ内に「日付_時刻.csv」というファイル名でデータファイルが作成されます。その中に,積み木にかかった時間とエラー(テーブルから積み木が落ちるとエラーになります)が記録されています。
制限事項等
- 作者(吉田)は,このプログラムの動作を一切保証するものではありません。また,このプログラムを動作させたことによる一切の損失・損害に責任を持ちません。ご自身の責任のもとでお使いいただくようお願いします。
- 課題実行中に中断したいときには[ESC]キーを押してください。
その他
プログラムのダウンロード